検査前日
検査前日は夜9時までに軽い食事を済ませて下さい。飲酒はお勧めしません。お茶など水分の摂取は自由です。
胃カメラ検査は食道、胃、十二指腸の内部の状態を直接確認するための内視鏡検査の一種です。口や鼻から挿入される特殊なカメラを使って、消化器内の状態や存在する病変を視覚的に確認します。
胃カメラ検査の主な目的は消化器疾患の診断や早期発見、進行度の確認、治療の方針の決定などです。胃癌の早期発見や胃炎、胃潰瘍の診断に特に有効です。症状の原因となる異常やピロリ菌の有無なども確認できます。
胃カメラには大きく2つあり、口から挿入する経口タイプか鼻から挿入する経鼻タイプに分かれます。
詳しくは、
●経鼻カメラとは|メリット・デメリットなど
●経口カメラとは|メリット・デメリットなど
にて解説します。
経鼻カメラとは、胃カメラ検査を行うときに鼻を通して胃の内部を観察する技術です。従来の経口胃カメラに比べて、多くの患者さんにとって苦痛が少ないとされています。
嘔吐反射の軽減 | 口からの挿入よりも嘔吐反射が少なく、検査時の不快感が軽減されます。 |
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安心感の 増大 |
口を閉じて検査できるため、一般的に患者さんは検査中に会話がしやすいと感じます。 |
検査中のコミュニケーション | 医師や看護師との会話が容易になり、不安を伝えやすくなります。 |
鼻腔の 違和感 |
一部の患者さんは鼻腔への挿入に不快感を感じるかもしれません。鼻腔粘膜とカメラとの接触で出血(鼻血)が起こることがあります。 |
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適応外の 場合 |
鼻腔が狭い、または鼻の疾患を持つ方は、経鼻カメラを受けることができない場合があります。 |
経鼻カメラは、カメラの直径を細くしなければならない分、カメラの機能に制限をかけています。つまり、病変があった場合にそれを詳細に観察する能力が経口カメラに比べて劣っています。どこにも怪しい病変が無い、という前提で検査するのであれば経鼻・経口どちらでもよいのですが、悪いものがあるかもしれないと考えて準備しておかないと実際に起こったときに困るのは事件や自然災害と同じです。
最適な方法は個人の体質や状態に依存しますので、医師と十分相談してから決めましょう。
経口カメラは、胃カメラ検査のときに口を通して胃の内部を観察する従来の方法で、多くの病院やクリニックで一般的に採用されている検査手段です。
詳細な観察 | 大きめのカメラが使用されるため、より詳細な観察や治療が可能となります。 |
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嘔吐反射の発生 | 口からの挿入により、嘔吐反射が強く出る場合があり、一部の患者さんにとっては不快感が強いです。 |
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胃カメラ検査は、食道・胃・十二指腸の診断や治療に必要な検査です。当院では胃カメラは午前中にのみ行っています。以下にその主な流れを説明します。
01step
検査前日は夜9時までに軽い食事を済ませて下さい。飲酒はお勧めしません。お茶など水分の摂取は自由です。
02step
食事は摂らないで下さい。朝に内服する薬は検査が終わるまで飲まないで下さい。以前に胃カメラで「胃の中に食べ物が残っている」と言われたことのある方は検査が始まるまでの間に水やお茶をたくさん飲んでおくと胃の中がきれいになります。
03step
予約時刻の15~30分前にお越し下さい。待合室で問診票や同意書への記入をお願いします。
04step
検査を楽にする、鎮静剤(睡眠薬に似た作用のある注射で、うとうとした状態で検査を受けることが可能)を用いて胃カメラを受けることができます。鎮静剤を使用すると、その日は自動車・バイク・自転車の運転ができなくなりますのでご注意下さい。
05step
胃カメラはベッドの上に横になった状態(左肩が下になる状態)で行います。口(あるいは鼻)から挿入された胃カメラで食道・胃・十二指腸の粘膜を詳細に観察します。必要に応じて粘膜から小さな組織を採取(生検)します。
06step
リカバリールームや待合室で休んで頂いたあと、検査結果の説明をさせて頂きます。
07step
胃カメラ終了直後から食事摂取は自由です。