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内科と消化器内科との違い
内科と消化器内科は、名前から類似していますが、どちらも異なる専門分野を持っています。
まず内科は、体全体の機能障害や疾患を扱う幅広い領域を持つ専門分野です。感染症、生活習慣病など、体の多くの部位やシステムに関わる疾患を対象とします。
一方、消化器内科は、名前の通り消化器系に関連する疾患を診療する専門領域です。具体的には、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸などの消化器官の疾患や、肝臓、胆のう、膵臓などに関連する臓器の疾患も含まれます。
そのため、体全体に関するさまざまな症状や疾患に対しての診療を求める場合は内科を、消化器に関連する症状や問題がある場合は消化器内科を受診するのが適切といえます。
胃に関する主な疾患
胃は消化系の中心的な役割を果たしており、さまざまな疾患のリスクがあります。主な疾患は以下です。
胃炎 | 胃の粘膜が炎症を起こす状態で、ストレスや薬物、バクテリアなどの外部刺激により発症する場合が多いです。 |
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胃潰瘍 | 胃の内壁に潰瘍が起こる疾患で、胃酸の過剰分泌やヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因といわれています。 |
胃癌 | 胃の細胞の増殖が止まらなくなり、進行すると胃の外に散らばる疾患です。早期に発見すれば根治できます。 |
胃食道逆流症(逆流性食道炎) | 胃の内容物が食道に逆流する疾患で、胸痛や胸焼けなどの症状が見られます。 |
機能性ディスペプシア(FD) | 胃粘膜や胃の形に異常がないにも関わらず、胃の不快感や痛みが生じる、胃の機能障害です。 |
胃に関する疾患は数多く存在しますが、上記はその中でも比較的多くの方が経験しています。
腸に関する主な疾患
腸は消化及び栄養吸収の主要な役割を果たしており、多くの疾患が関連しています。以下が主な疾患です。
大腸 ポリープ |
大腸の粘膜がイボ状に隆起したものです。治療の必要なものとそうでないものがあります。 |
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大腸癌 | 大腸の細胞の増殖が止まらなくなり、進行すると大腸の外に散らばる疾患です。早期発見すれば根治できます。 |
過敏性腸症候群(IBS) | 大腸粘膜や大腸の形に異常がないにも関わらず、腹痛や腹部膨満、下痢や便秘などの症状が生じる、大腸の機能障害です。 |
クローン病・潰瘍性大腸炎 | 腸の炎症を起こす慢性の疾患で、どちらも難病指定。最近増えてきています。腹痛や下痢、血便で受診される方が多いです。中高年になって発症する場合もあります。治療法が急速に進歩しています。 |
腸閉塞 | 腸が詰まる、あるいは、ねじれていて通過障害が起こっている状態です。 |
そのほか消化器疾患
消化器には多くの部位があり、それぞれが異なる役割を果たしています。これまでに挙げた胃や腸の関連疾患以外にも、消化器には多くの疾患が存在します。
胆石症 | 胆石症は胆のうや胆管に結石ができて起こる疾患の総称で、右脇腹の痛み・発熱・黄疸(尿が紅茶のような色になる)のような症状がおこることがあります。 |
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肝硬変・肝臓癌 | 長期の肝炎やアルコールの過剰摂取などが原因で、肝臓に線維化が起こり、ゴツゴツと固くなった状態を肝硬変といい、肝臓癌が発生しやすくなります。 |
膵炎 | 膵臓の炎症です。急性膵炎と慢性膵炎に分かれ、特に急性膵炎は緊急を要します。慢性膵炎はアルコールによるものとそうでないものに分かれます。慢性膵炎は膵臓がんが発生しやすいです。 |
アニサキス感染症 | 生の魚を食べたときに寄生虫に感染するリスクがあり、胃や腸に炎症を起こす疾患をいいます。 |
食道静脈 腫瘍 |
肝硬変などの影響で食道粘膜の下にある血管がコブ状に拡張した状態です。破裂すると吐血し、命に危険が及びます。 |